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昭和史の苦い一コマに1940年の東京五輪中止がある。日中戦争が拡大するなかで開催返上に至った経緯は橋本一夫著『幻の東京オリンピック』(講談社学術文庫)に詳しい◆予定通りに開催していたら…。「内向き志向の日本人の考え方も変わり、日本の軍国主義化にも一定の歯止めがかかっていたのではないか」。文庫になる前の読者の感想を紹介している◆世界中の国と国、人と人の垣根を払う。曲がりなりにも保たれてきた五輪のイメージを葬り去った大会といえようか。北京五輪である◆開催中、中国の人権弾圧に変化が兆したという話は聞かれず、ウクライナ情勢は緊迫の度をむしろ強めた。習近平国家主席はロシアのプーチン大統領との会談で支持を表明してさえいる◆今回の五輪が開催されていなかったら…。 所詮 は同じと断ずるには、いささかのためらいもある。大統領の真意はさておき、結果として期間中の侵攻はなかった。来週にはパラリンピックが始まる。これも平和の祭典だと声を限りに訴えたい。
よみうり寸評より

・・・平和が何よりです。
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