令和元年には、鎌倉市は市制施行80周年になりました。
観光地としても知られる鎌倉市ですが、豪族である鎌倉氏の本拠地でもあり、歴史が長い都市です。
その歴史の中で、日本最古の和歌集の万葉集にも登場します。
今回は万葉集に縁のある地と、万葉歌碑をご紹介します。
万葉集に登場する鎌倉市の稲瀬川
万葉集には、鎌倉市を故知とする歌が3首あり、そのうち巻14-3366の歌が以下の通りです。
「ま愛しみさ寝に吾は行く 鎌倉の美奈の瀬川に 潮満つなむか」
美奈の瀬川は、現在の稲瀬川だと言われています。
鎌倉市の由比ヶ浜海岸には、万葉集に関連する石碑が建っています。
地元の青年団が建てた石碑には、万葉集の美奈の瀬川の故知であるという主旨の文字が刻まれています。
長谷から由比ヶ浜に注ぐ稲瀬川は、この川が鎌倉の境界になっていました。
平家を討ち取るために、源範頼が出陣したときに頼朝が見送った場所でもあり、新田義貞軍の大舘宗が討死した場所でもあります。
稲瀬川は、歴史の縁深い場所と言えます。
歴史深い鎌倉市の中で有名な場所をご紹介
鎌倉市は文学の街でもあり、万葉集の時代から現在まで鎌倉を舞台にした作品が多く生まれました。
万葉集に関係のある場所をいくつかご紹介します。
・由比ヶ浜通り
海水浴場が近く、そのために明治の頃から昭和まで避暑地として使われてきました。
関東大震災が起こると、一帯の建物は全壊または半壊し、震災に強い建物に建て替えられます。
由比ヶ浜通りには、コンクリート造りの頑丈な建物が多く、独特の風景を演出します。
通りを歩くと、彫り師の佐藤宗岳氏の店舗併用住宅が見えてきます。
現在は、鎌倉市の景観重要建築物にされています。
・万葉歌碑
鎌倉市長谷鎌倉文学館の鎌倉市長谷には、鎌倉文化館があります。
多くの作家が鎌倉に住み、作家達の写真や原稿、書籍などの資料を収蔵した文化館です。
その庭には、万葉歌碑が建てられており、鎌倉のことが歌われています。
正面入り口から本館への小道に歌碑が建っており、灯籠をオシャレな石造りにした明治のレトロ感溢れる歌碑になっています。
「鎌倉の見越の崎の 石崩の 君が悔ゆべき 心は持たじ」
これが歌碑に刻まれている歌であり、女性が心変わりしないと誓った、女性視点の当時は珍しい形の歌です。
見越の崎の崩れ岩のように、後悔はしないと誓うという主旨で歌われています。
まとめ
鎌倉市は歴史ある建物が多くあり、観光地としても有名です。
魅力ある鎌倉市は、多くの作家を引きつけ、古くから歴史の舞台になってきており、万葉集にも街が登場しました。
観光地として街を見るのも楽しいですが、万葉集縁の場所を訪れれば、違った視点から鎌倉市が見えてきます。
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